『愛Cute! キミに恋してる』

『愛Cute! キミに恋してる』(ぱれっと
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 ごめん。素晴らしい。
 このシナリオライターは凄い。凄いが、なんでスタート地点がこれなんだ。よくわからない。でも凄い。圧倒された。負け。
 あらすじとしては、12月1日に女から男へ告白するというイベントがあって、その時に五人(義姉、幼なじみ、後輩、クラスメイト、先輩)と一気に告白されるという感じ。んで、前に恋を叶えるキューピットらしき妖精がいるの。
 ものすげぇ馬鹿らしい設定なのに、馬鹿らしい設定なのにこの物語なんだよ。なのに、なのに、なんでこんなに深く人間関係について語る物語に出来るんだ?
 異様に深いぞ。なんだこれ。どうなってるんだ、ぱれっと。正直言って完成度が高い。設定から考えていたストーリーとはまったく違う正当派な物語構成。物語中で言及するところは深いところまで。これをまさかこんなタイトルのこんな設定のエロゲーで見るとは。
 このゲームの欠点は、タイトルと初期設定の適当さ、だと思います。プレイヤーに勘違いを生みすぎ。もうちょっと、違う形でなんとかならなかったのか。最後までプレイしたから今の形で完成形だとは思うんだけどさ、黒雨は「つかみ」って肝心だと思うんだ。
 あー、あと。告白イベントで告白される5人、全員サブキャラ扱いにしか思えないっていうあたり凄いね。5人クリアした後に、おまけのようにクリアできる妖精のエンドが、このゲームの「TrueED」です。このゲームのシナリオ構成も頭悪いようでひょっとして頭が良いかもしれない。
 とりあえず、シナリオに毒されている今は判断不能。