『赤×ピンク』

『赤×ピンク』桜庭一樹ファミ通文庫エンターブレイン
  ISBN:4757712839
 
 あー、SFセミナーに行った際にとても気になったので購入。読んだ。
 あっはっは。あっはっは。知ってはいたけど読むとわかる。こんなのよく出したな、ファミ通文庫。許容範囲外だろ。想定外だろ。想定外だから、編集部みんな思考停止したんじゃないの? 違うの?
 桜庭一樹の凄いところは、女性という点をつぶさに表現してしまえるところだ。女流作家でこういうのを書く人間ってライトノベル界隈にはそんないないですよね。ライトノベルから抜けてどうなるかというのは、まぁ9月頃に出るらしいミステリ・フロンティアで待ちましょう。
 んで、これがどういう話かっていうと、躁鬱の童顔二十一歳とかSM女王様気取りとか女性恐怖症まがいとかが、廃校になった小学校の中庭でキャットファイトする話です。すげぇよ。冒頭で泥レスしてるんだよ。もう、何これ。楽しすぎる。
 これ正直、読者対象に思春期を想定してはあかんだろ。少なくとも18以上対象の話じゃないの? という側面も見せつつ、あれこれってやっぱり中高生向けですよね? みたいな感じ。そのもぞもぞ感がただの違和感になっている気がしたのですが。
 いやね、それにしても単純にかなり楽しんだんだ。そして、なんかごく普通に読み入ったんだ。