『三月、七日。』
『三月、七日。』森橋ビンゴ/ファミ通文庫/エンターブレイン
ISBN:4757718357
というわけで、森橋ビンゴの『三月、七日。』です。桜庭一樹の『赤×ピンク』と時期的には近いような記憶があるけれど、調べる元気はありません。
記憶によれば、森橋ビンゴと桜庭一樹あたりが、ファミ通系のここいらから、ライトノベル的に、こういうテイストの、何もファンタジーでもSFでもミステリでもなんでもない、かといって現代文学と呼ぶには文学的なものが足りない作風が出てきたパイオニア的存在だったと思います。
なんだろう。
ライトノベル咀嚼された現代小説、という説明が一番あうのではないだろうか。
つまり、ライトノベルというものを、数あるジャンル小説を一定の咀嚼を加えるという現象と捉えている黒雨にとってみれば、現代小説がライトノベルナイズされたとしか見えないのだ。
そしてその「現代小説」というのは文学ではなく、エンターテイメント的でもなく、ただ単に小説なのだ。
そういうハナシが『三月、七日。』。