謝罪します

 憂鬱もはれ、体調も良くなり、週末前日。 
 
 去年の年末に将来を考え直した結果、ずっと週末前日には転職サイトを見てましたが、不動産業界営業特集とか見ている場合ではないな。
 不動産業界の営業に特に興味はない。
 
 というわけで、転職活動とやらをスタートします。
 自分の精神状態とか鑑みても、コンテンツの業界は十中八九向いていない。ただ、残念ながら一度この業界に足を突っ込んでしまったので、今更完璧な方向転換も難しい。
 今の会社に転職する際に職務経歴書みたらぐちゃぐちゃだから。そして今の業務を職務経歴書に書くと、人事担当の目線で考えるとむちゃくちゃだから。そして自分の精神状態もぐちゃぐちゃだ。
 
 冷静に考えると。
 もう自分には何か作りたいとかそういうのなくなってしまいつつあるという恐怖があるんだ。
「おもしろき なき世の中を おもしろく」
 そんな有名な句があるけれど。
 面白く生きたいのは確かだ。そして、面白いものを作りたいっていう希望はどこかに残っているのかもしれないけれど。 
 でも、もうそろそろ、コンテンツを作る仕事に疲れ果ててきている。
 これはもう会社の問題とかなんかではない。
 今の会社より居心地のよかった前の会社でも、違和感はあったのだ。仕事を進める時に感じる、あの感覚。
 音を立てて血の気がひいていき、自分の担当した仕事に対して感じる違和感。思考を繰り返しても結果は同じになるんだけれど、それを進める際にさっと感じる違和感。そう、感覚として残っている、あの自己嫌悪。
 ああ、この職業に就く時から明らかに自覚はしているんだけれど、精神的には向いてないんだ。でも仕事をこなす自信があったし、きっと自分にはいろいろ出来るだろうと思って飛び込んでみたんだ。
 でも、【仕事をこなす】ことが出来てもね。それじゃあ今の仕事はちょっとできない。
 このままじゃ読者としてすら面白くなくなってしまう。
 もう何ヶ月趣味としての漫画や小説を買ってないだろう。
 業務でコンテンツで面白くしようという気概はまだまだ残っているのだが、家に帰るとコンテンツに触れることがなかなか難しくて、昔読んで面白かったという記憶を頼りに機械的にページをめくるだけ。
 身体もずたぼろになってしまって、精神も病みだして。
 もう漫画や小説のことを好きだと言えなくなってしまいそうで。
 
 だから、年末からずっと考えていましたが、転職するときはもういっそ職業の視点を変えようと思ったんだ。
 
 ごめんなさい。
 もうちょっとだけは頑張りますし、頑張れます。
 今の担当している仕事を終わらせないまま、次へ向かったら、それこそ自分の精神が終わってしまう。ダメになってしまう。
 中途半端で投げ出したら、それこそもう二度と立ち直れなくなってしまうから、そこまでは頑張らせてもらいたい。
 
 でも。
 でも、もうごめんなさい。
 これ以上は、もうかき乱さないで欲しい。
 そう思ってしまったんだ。
 一度でもそう思ってしまった人間に、どうやって無からユーザーに伝わる様なコンテンツの企画に携われるというんだろう?
 たとえば今日、印刷所から他社実績のサンプルとして「この冊子はありえないですよね」って渡された本当にひどい商品のようなものを、このままの自分では【こなす】姿勢で惰性で作ってしまうように将来なってしまうんじゃないだろうか。この冊子は反面教師として、今日本当に身につまされました。
 
 転職サイトをチェックしだして1月ほど。
 自分の担当している仕事の先が見えてきて退職の準備段階に入って。
 そうして行う、ちょっとした決意。
 
 2月から転職活動を始めます。
 リクナビNEXTマイナビ転職ならびに、人材紹介のエージェントでもあるリクルートエージェントとDODAに登録しました。仕事と仕事の隙間をぬって、2月中旬に活動します。
 幸い年齢もあって、異業種も可能ですし。
 だから、業界・職種をこだわらず広く興味の引かれる仕事がないか、探してみようと思っています。
 
 それに、職歴的には似た様な仕事をする可能性が高いかもしれませんが、がらりと変えようと思ってはいます。別の形での仕事を考えていきたい。
 もしまた何かを企画するような仕事に就くとしたら。その際は人生を賭すくらいの決意をするでしょう。そうでないと、同じものを扱っている職種やクリエータに申し訳がたたないし、その時は今の自分がちょっと感じてしまった【こなす】姿勢をぬぐい去った状態に最低限なっていないと、この職業に就く意味がまったくないんだ。
 
 その点では、今の業界で働いてしまった事に対して、同じ業界・職種のすべての人に対して謝罪します。
 
 申し訳ありませんでした。
 まだこのモチベーションが残っている間に、自分の担当したものを全てまっとうに終了させ、職務を全うしたことを次のステップに活かさせていただければと思っています。
 次の職業がどうなるかはわかりませんが、今後とも継続した付き合いが保てれば幸いです。