消えかかるパッション。

 そう、夏休みなんですよ。黒雨が忙殺という言葉通りにやられてしまってインナースペースへ引きこもってしまってから幾星霜。
 黒雨のこと、覚えていますか。
 や、別に忘れててください。忘れられた頃合いにひっそりと登場するのがセオリーって奴です。それが引きこもりサイトです。なかなか更新されないという名の引きこもりサイトです。これからもひっそりと生きて行ければ幸いです。
 さて、そんなわけで、夏休みという奴を取得しましてですね。黒雨とやらも休んでいるわけですよ。引っ越しの準備とかそういうのは既に夏休み中にやる気が起こるわけもなく、外も熱いし家の中だって熱いわけですよ。
 つまり何がいいたいかっていうと、部屋の中でパンツ1丁でエロゲーの体験版をやる休日というわけなんですよ。何故体験版かっていうと、普通にエロゲーを買えるほどの給料をもらっていないと言うか、転職段階で年収が落とされた挙げ句に経費で落ちないお金も増えてあら大変。というわけで、黒雨さんは黙々とエロゲーの体験版を落としてはやり落としてはやるという不毛な休日を過ごして取り戻そうとしているオタクごころ。
 
 知ってますか、オタクごころって消えるんですよ。
 
 もともと黒雨には少なかったオタク的な執着って奴ですが、気が付けばなんかゼロ寸前まで消えているんですよ。もともとアニメは見れないしゲームもエロゲーのみという偏り激しいオタクではあったけれども、多少なら買っていた漫画も小説もちょっとびっくりするくらいに買ってませんし。
 というわけで、パッション! そう情熱が足りません。あの時突き動かされた情熱はいったいなんだったというのか。何があそこまでそうさせたのか。そういうパッションという奴が足りません。足らないので必死です。取り戻せパッション!
 というわけで、以下、エロゲーの体験版です。
 
 あとどうでもいいですけれど、エロゲーの本体を買えるお金があったら、
  
 ISBN:9784048676458 ISBN:9784861904899
 これとかこれあたりが欲しいです。だれか下さい。

『8665^2(ハルルコノジジョウ)(体験版)』

『8665^2(ハルルコノジジョウ)(体験版)』(RUNE)
  ASIN:B000UYJFMA
 RUNEですよ、RUNE。ちょっとお兄さん。これ続編の『8665~3』が発売されずに止まってますわよお兄さん。おふぅ。
 というわけで、今作ですが、劣化版涼宮ハルヒエロゲーを斜めに切り取って放置したみたいな感覚です。なんかああそうですかー、としか思えず流しました。だいぶ前の作品なんですが、なんでこの体験版をやったのでしょう、という気すらしてくる。

『77(セブンズ) 〜And, two stars meet again〜(体験版)』

77(セブンズ) 〜And, two stars meet again〜(体験版)』(Whirlpool
  ASIN:B0023W6NKO
 これ、クリアしたあとにWhirlpoolの営業ブログとか見にいってしまったよ。全国小売店行脚。なんていいメーカーなんだ。というかなんていい仕事なんだ。こういう仕事をしてみたい。こういう仕事をするために生きてきたんじゃないのか。趣味と実益。それが本来あるべき姿なのでは!? と思いましたが、現在趣味としては枯渇してしまっているので、なんとも言えません。こういう情熱を取り戻すためにまずはこつこつと生きていきます。
 というわけで、この作品ですが、あいかわらずの巨大学園ものテイストの臭い。その点いいですよね。あと無駄に学内に塔があって権力争い。学生の自治下でおこる闘争などなど。上記の『8665~2』もそうなんですが、なんでエロゲって巨大学園ものが多いの? みんな蓬莱学園好きか? ああ、黒雨も多少は好きさ。なんとなく共有できるイメージはわかる。そのせいで、収集付かない『委員長は承認せず!』みたいなのとかもあったが。まぁこれはそういうのとは違ってまだまだ楽しめそうですよ。キャラ立ちしてたので。設定はありがちっぽい気もしますが、もはやキャラ同士のドタバタがあるだけでいい。それで完結しています。結末とか迎えなくてもいいから、その空気の中にいたい。ああ、それが厨って奴なんですね。わかります。
 というわけで、実際には本編を欲するまではいきませんでした。なんというか、体験版で満足しちゃったのです。だって、キャラの掛け合いをちょっと見れたらもう満足するじゃないですか。だってそれが終わっちゃったら作品はおしまいなんですよ。逆を返せば、「終わらない」からこそ体験版でいいんです。終わらないからキャラや世界は、黒雨という主観の中で停滞する。そこで完結なのです。
 言い換えれば、もうちょっと先を知りたくなるストーリーがあるべきなのに、なんでないの? ってところです。せっかくおいしくなりそうな素材なのに、なんかもったいなくないですか? そういう意味でのがっかり感が強かったです。

『真剣で私に恋しなさい!(体験版)』

]『真剣で私に恋しなさい!(体験版)』(みなとそふと
  ASIN:B0027A9JYE
 みなとそふとはなかなかいい仕事をしますよね。あれですね。女性は強いものですね。
 なんというか、青春まっしぐらとしか言い様の無きこの圧倒的な世界感。武闘家たちが集まって友情でどうのこうの。なんというか、懐かしいですよね。ああ、エロゲーってこういう「手に入らなかった青春時代」の投影も確かに出来た。うんうん。こういうのなかったけれども、だが、それに傾倒するのってどうなんだ? ストーリーにしても設定にしてもキャラにしても、アクセントをつけているようで目指すは王道。王道の「手に入らなかった青春時代」を全うするための、青春時代の仲間内のストーリー。そういう意味ではちょっと痛い気もしますが、それこそエロゲーの真骨頂なわけですよ。
 
 で、これって、コンセプトとしては回想ですよね。エロゲーを買える様になった暗い青春を送ったオタたちが回想するわけですよね。んで、こういうオタたちはこの主人公・直江大和のような謀略キャラにあこがれをいだいてはいるが、結局実態としては、現実を美化しても師岡というサブキャラにすらなりきれないわけじゃないですか。端的に個人的な実感から話しますけれど。というか個人的な主観でものをいいますけれど。
 だからこそ思うんですけれど、これなんで主人公が直江大和なんですか。まずは師岡でいいんじゃないですか。ここは。ストーリー的に難あるかもしれませんが、エロゲユーザーというよりかは黒雨はまずはこのキャラの中だったら師岡になれて、その次に大和的な存在に憧れるわけですよ。ゆくゆくでもいいから主人公になりたいわけですよ。
 というような視点から、この青春時代を、集まっている仲間という枠組みをえぐり取るように切り取ったら、そうしたらとんでもなくどす黒く面白い作品になりそうじゃないですか? ただでさえ、多少ゆがんでいる青春をモチーフにした、この作品世界をもう一ひねり加えてよりいっそう面白いものになりそうな気もします。
 
 や、現時点で充分に楽しめそうなんですけれど。なんかよりいっそう歪んで面白いものを見たい黒雨がいたわけです。素直じゃないですね。

『そらいろ(体験版)』

  ASIN:B0027A9JYO
 懐かしき『みずいろ』ふたたび。
 その言葉につきるんじゃないですかね? 当時のキャラをすべて置き換えられます。今回はやかま進藤たんキャラにちゃんと手が出せますよーっと。
 もうこの作品、体験版をやっててホントに夏を感じた。
 懐かしいエロゲーの臭い。昔感じたエロゲーの臭い。
 なんだろう、これって今のエロゲープレイヤーは楽しいの? 数年前に『みずいろ』の進藤たんでわーきゃー言ってた世代以外でも楽しめるの? もう主観入り乱れすぎて、客観的に見れないんで、普通に聞きたいんですけれど。

『ネガゼロ(体験版)』

  ASIN:B002EB0FZS
 ネガティブな思考をするヒロインが、突如現実をおびやかすようになった“魔法少女”の夢みたいな現実を「それは夢だよ、現実はもっと辛いものですよ」と強制するために変身してスパナでがんがんと世界をぶっ壊すストーリー。
 というか、なんというか説明しづらいのですけれど。
 
 なんというか、世界のなりたちに関してのこじつけとかそのあたりの設定はまぁある種面白くまとめられたと思いますよ。それぞれが認識しているものの共有項で現実がなりたつという奴。その世界観をエロゲーに持ってこれたのはいいんですが、その世界観の説明をするタイミングでの主人公やらヒロインやら説明するキャラやら、なんだかごちゃごちゃして、それだけでかなり大変なありさまでした。
 そのわりには「まぁ、そんなことはどうでもいいけど、つまりは変身してなんか敵を倒せばいいや」ってぶん投げて曲解してもいいやなぁ。あそこまで頑張る必要は……うーん、なんかまぁあるんだけれどー…どうなんでしょう。
 
 まぁそこらの世界観はともかく、あれですよ。普通にゲームしてました。なんか戦闘シーンとかいろいろ。ゲームしてました。ストーリーとかそういうの関係なくゲームとしてとりあえず楽しめそうです。世界観よりかは戦闘シーンのシステムの方が押しだと思います。
 なんか体験版やってて普通にこれやりたくなりました。