『Quartett!』
『Quartett!』(Littlewitch)
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例えば、ねこねこソフトの「みずいろ」のような、そんな作品だ。
まぁなんだ、あれ。人によって違うだろうけど、黒雨さんはこういった「日常」を打ち出すような系統の作品は、なぜ「日常」を打ち出すのか、という点が明確になってない限り認めようとはしません。だって物足りないじゃないか。
そういったコンセプト面を覗いてこの作品を見ると、ものすごく出来は良い。脚本の流れや音楽の使い方など、とてもいい。脇役だろうがなんだろうが、全ての登場人物に登場人物としてきちんとある程度のリアリティーを持ったシナリオが用意されている。きっちりとした世界を構築している点で、良作として認めていい。
でもなぁ。なんでこんなコンセプトかな。なんで日常を描こうとしたのかな。なんとなくっぽいよな。
いえ、そういうものを描くのは別にいいんだけどさ、なんでこれがやりたかったのかが全く見えてこない。うーん。そんなに楽しいか、これ?
なんか足りない。とても足りない。足りなさすぎる。技術面とかシステム面とか描写とかイラストとかそんなのではなく、企画面で足りない。企画した人が問題だと思う。その背景に何があってこの作品を打ち出すのか。何が面白いと思える要素なのか。
これならギャグに突っ走るなりシリアスに突っ走るなりしろよ、とも思う。
なんつーかわざわざ手間かけてスクリーンでみた凡作映画っていう気分になれることことあい。
でも、作りはすごくいいので、暇つぶしにはオススメ。