『零崎双識の人間試験』

『零崎双識の人間試験』西尾維新講談社ノベルス
  ISBN:4061823590
 
 不思議と読んでいなかった。おかしいな。黒雨のことを表象するには、こういった類を読んでいるというステータスは付き物だから読まなきゃいけないはずだったのに。
 
 というわけで、読みました。
 これねぇ。あんまり言及したくないんですが。まぁ『ヒトクイマジカル』よりかはいいんじゃないの? と投げやりに言っておきます。
 
 内容はどうあれ、Web連載の書籍化というのであれば、もう一工夫欲しいんですよ。欲しいの。ねぇ、欲しいの。
 
 そんなわけです。ええ。
 あの雑誌「ファウスト」での「イラストーリー」だって全くの名目だけで、実際はイラストーリーでもなんでもないし。なんだっけ、この前本屋でみつけたあれの方がイラストーリーだし、覚えているのでいいなら『キぐるみ』(D、河出書房新社)の方が「イラストーリー」って感じがするじゃない。だって「ファウスト」って現段階でも挿絵があるだけの枠、まったく超えてないし。
 
 そういった、何だかよくわからないけど、とりあえず新しいじゃん、という勢いだけで刊行するのは、どうかと思うんです。ええ。なんか頭使えよって言いたい。黒雨はどーせ不採用ばっかり喰らうような無力な学生だけど、お前はプロだろ。見せて、魅せてみろよ。プロと凡庸との違いを。そんな「ファンディスク」とかで誤魔化すなよ。
 
 ……なんか内容以外のところで書いますが、本当に読んだ感想が、内容以外の点だったのであしからず。