『7drops』

『7drops』Hooper/アンティノスレコード
  ASIN:B00005G343
 
 現在Fleming pieとして活躍しているバンドの前身。デビュー当時はHooperと名乗っていました。
 細かく空気を刻むバックグラウンドが、曲中の世界観をそっと醸し出して、すっと心に届きます。黒雨が聴いていて涙腺をゆるませる数少ないCDのひとつ。
 純粋にポップスと呼べるサウンドが、絶妙な歌詞に載せて届いてきます。お勧めの一枚です。
 特に好きなのは「あの頃の夏に僕らは」「流れ玉」「時々僕は」なんかです。
 廃盤ですが。
 
 それにしても、amazonの記述酷くないっすか。

内容(「CDジャーナル」データベースより)
ちょっぴりほろ苦く甘酸っぱい思春期の1ページ,そんな風景を音楽にしてみました的な詞の世界がいい。地球とナチュラルにリンクした視点から生まれる物語が8つ。音作りもソフトで,ヘヴィな要素はどこにもない。女の子ヴォーカルも可愛い。

 いや、違うぞ。
 詞の世界観は、思春期の1ページを切り取っただけの浅さじゃないし。「君からのメロディー」で出される違和感を感じないのか。

今 僕が書いた
君からのメロディ
遠い思い出 歌にして届けるよ
君は僕のこと忘れてしまうね
何処かの町で君の耳かすめる

「君からのメロディ」歌詞一部抜粋

 ってあるように、分かりやすく違和感を出して奥行きを出していると思うんですが。それに「あの頃の夏に僕らは」は、タイトルにもあるように「あの頃」と昔を思い出しているわけで、思春期を切り取っただけではないし。
 っていうかamazonの記述は、文章自体が酷いんでないのか? 地球とナチュラルにリンクした視点ってどういう視点だ? ヘヴィな要素だったら歌詞中のシチュエーションが案外ヘヴィだぞ? 「女の子ヴォーカルも可愛い」っ何だよ。そして可愛い声と分類されるような声ではないぞ。表現しにくいし、独特な声だけど、可愛いという言葉だけで形容するような浅薄な声じゃないよ。ヴォーカルの透明感はきちんと心に届くよ。可愛い声とか考えたこともなかったよ。
 
 なんていうか、一回聴いてからこの記述を書き直せと言いたい。ちょっと不服。