『我が家のお稲荷さま。』

我が家のお稲荷さま。柴村仁電撃文庫メディアワークス
  ISBN:4840226113
 
 え、これ金賞なの?
 というわけで、第10回電撃ゲーム大賞金賞受賞作です。え、これ金賞なの?
 なんていうか、そこまで読める作品じゃないと思います。類型化された小説だったなぁ。類型化された中でも、その形を磨ききって昇華させた『吉永さん家のガーゴイル』の方がよっぽどよいです。
 なんていうか、絵で得するライトノベルってこういうのを言うよね。
 いやね、「お稲荷さま。」とタイトルにあるように狐の妖怪的な存在が主人公の家に来るって話なんですけど。こういうパターンって家に連れてきてからどうキャラを出していくかが勝負になりがちだよなぁ。キャラクターを前面に押し出すためのブースターとしての設定とかストーリーとかがどうなってるのか楽しみにして読んだんだけど。
 ブースター、力弱いなぁ。
 
 これ続編出てるんだっけ? どこへ向かって飛ぶかすら不明瞭な話なんだけど、異様に前振りが長い分なんかしてくれそうな気はします。でも、1作目でこれ読まされたら続きを追う気になれません。余裕があれば追ってみても良いかなぁ。化ける可能性はそんなないと思うんだけどなぁ。
 ……んで、これ本当に金賞なの? だって金賞っていったら『バッカーノ!』の成田良悟と同じランクって事でしょ? 嘘だよね?