『30GIRL.COM』
『30GIRL.COM』岩崎つばさ/ActionComics/双葉社
ISBN:4575939080
日立の商品紹介のためのキャラクターなんですよね。確かこれって。
そのキャラクターの4コマ漫画がWeb上で連載されてたのが単行本化。30girlの方で連載されています。
単行本に編集される時、つまり紙媒体になるときにどうなるんだろうと、割と気にしてました。
っていうのも、連載を見てもらえればわかるように、なんか4コマの中に「クリック」とかあって、そっからページ飛んだりとかWebでいろいろやってるんですよね。これ紙って。紙は別にクリックしてページ飛んだりしないし。そういう点は、まぁなんとかぎりぎりで処理してあるんですが、一番気になるのは、双葉社が日立と手を組んだのかどうかってことです。
ほら、R-25とかは、広告媒体かつ雑誌としての「ビジネスモデル」が確定しているわけだけれど、この漫画はそれとはちょっと違う。
これは、日立のマスコットキャラの漫画なのだ。
だけど、漫画(本編)の中に、一切日立製品は出てこないのだ。
おそらくは、マスコットキャラクターをキャラクターとして深めるために、「イラスト」だけではなく「マンガ」という事を選んでWebコミックがスタートしているのだろうと推測しますけど。そこまではいいのですけれど、それを何故双葉社が刊行したのか、未だにまったく繋がりが分からなかったりします。
どういうルートでこの企画が持ち上がったんでしょう?
そして、どこで見たかは忘れましたが、どこかで見た意見。
この単行本で、日立の広告イラストまで収録してしまったことは問題だ
(出典忘れたので、黒雨の記憶で要約・記述してます)
とか述べられていたのですが、まったくもってその通りだと思うのですよ。
実は、上で漫画(本編)に一切日立製品は出てこないとありますが、日立の宣伝のホームページを見ると、この漫画のキャラクターが出てるんですね。それはそうですよ。そのためのマスコットキャラクターなんですから。
それまで収録してあるので、漫画部分の単行本化ではなく、マスコットキャラクター要素を残してしまっているのがすげぇひっかかるんです。
本の余剰部分ではなく、収録部分に宣伝が入っているっていう点で。特に。
ここらへんっていうのはPR産業的な考え方も出来ますけどね。作中で具体的な製品を出してもらうことで宣伝とする手法は、広告代理店ではなくPR産業ですよね、確か。
でもこのコミックってそういう戦略とも微妙に違うような。
うーん、わからん。
というわけで、発売から間をおいて考えてみましたが、やっぱりこのコミックの単行本化は、すげぇ黒雨にしこりって奴を残してるんです。なんなんだ、これは。
あ、内容ですか? いや、4コマ好きだから買っただけなんですよね。Web上の連載もずっと追ってましたし。わりと人間関係が錯綜しててバカばっかで楽しくて好きです。あ、しゃべる猫とか居ます。
でも、内容とかいいじゃないですか、この際。
「30girl」ってサイトがあるんで、そこで読めばいいことだと思います。