『超妹大戦シスマゲドン(1)』
『超妹大戦シスマゲドン(1)』古橋秀之/電撃文庫/メディアワークス
ISBN:4757725515
古橋秀之がやってくれました。
なんだこれ。大笑いした。
というわけで、設定とか、使ってるガジェットとか、本気でどうでもいいくらい、さわやかな本が現れました。
とりあえず、帯に書いてある「たたかえ! 俺の妹よ!!」で内容は把握してください。
なんというか途中で運動会的なものがあるんだけれど、そのワンシーンがすごかった。
12人の妹、タロットカードに見立てた22人の妹、毎年年末に吉良邸に討ち入りする47人の妹、ソロモンの魔法書に記されている72人の妹。
それらがおおざっぱに紹介された後にもう一組の兄妹が登場するんです。
「前後左右、一度に四人の妹を愛でることができれば、たとえ百人になったとて、すべてを愛し抜くことができるというもの!」
そう宣言した兄にあわせて108人の妹の声が。
「兄者――――――ッ!!」
「兄者――――――ッ!!」
「兄者――――――ッ!!」
「兄者――――――ッ!!」
6ページ半まるまる「兄者――――――ッ!!」しか書いてねぇ。
セリフがきちんと108個あったよ。思わず数えてしまったじゃねぇか。
もうストーリーよりも何よりも、こういった遊びが楽しいので、続刊を待ちます。次から、このS-1妹グランプリとかいう奴の本戦が始まるらしい。
いっさいそっちとは関係ありませんが、存分に楽しめる作りになっています。
絶対わかってて作ってるあたりがくやしいんですが、なんかそれも「兄者――――――ッ!!」の6ページ半で吹っ飛んだので、もうどうでもいいやー。