『タマラセ 彼女はキュートな撲殺魔』

『タマラセ 彼女はキュートな撲殺魔』六塚光角川スニーカー文庫角川書店
  ISBN:4044707014
 
 えーと。スニーカー大賞ってこんなのだっけ? そうだっけ? なんかもっと別のイメージがあったんだけど。
 まぁいいや。
 とりあえず、感想として一言述べるなら「磨けば光る」ってところです。
 続編ではなく、新作が読んでみたいですねぇ。
 なんというか、あれなんです。センスがいい。文章の所々に出るセンスが、王道的なストーリーを、ありきたりなものから脱却させています。気分良く脱力できました。
 ただ、この文章センスはかなり人を選ぶんじゃないだろうか。
 在りし日のろくごまるにほど濃いアクはないんだが、人によっては鼻につく程度に取られかねないです。そういう意見は無視して突き抜けちゃえば、なんかこの作家はとんでもねーのをそのうち書いてくれるんじゃないかなと思った次第です。
 というわけで、これ単体では、興味を持ったけどそんなにでもないってところでした。なんていうか、先物買いとか好きなら是非。
 あ、あと帯にあった『スニーカー流<新伝綺>』ってのはある意味では当たっているんだけど、どうかと思いました。なんかね、伝承を取り扱えば全部<新伝綺>でいいのかよ、とツッコミをいれとう思います。