旅行準備のために僕たちは設立します。

 気が付けばそうなんです。黒雨、明後日から旅立つはずなんですよ。なのに部屋は荒れてとてもじゃないけど旅行に行けない。
 こうなったら、本格準備委員会。発動します。
 旅行の準備とかしちゃう委員会ね。委員長黒雨に、構成委員は黒雨ね。やった、万全な人事体制だね!(死にたい)
 パスポート入れとか小物を色々準備したからね。外貨両替とかやったしね。
 鞄とか買ってきたしね(今使っているのが壊れかけだから)。
 まぁ色々準備した上で、昨日忘れた洗濯に取りかかるわけです。
 クリーニング屋に渡しっぱなしのコートを受け取りに行っちゃうし、長期旅行の間にクリーニングで色々ジャケットとかやって貰おう計画もいいよね。
 
「あ、黒雨さんですか」
「え? はい」
「預かっていたコートなんですけど、もう修復不可能な域に達していまして、正直に申し上げて買い直した方が早いかと」
「ああ、そうですか」
「今回お持ち頂いたコートも、クリーニング不可能ですね。両方とも買い直した方がいいと思われます」
 
 ちくしょう。ポリエステルの野郎。
 
 というわけで、私服に会うようなタイプのコートは全て失われたのです。持ち駒はリクルートスーツ用のコート。ラビットですよ。兎の毛。
 ジャケット系でカジュアルでありつつなんかフォーマルっぽい中途半端な格好にして誤魔化し誤魔化しやるか、明日速攻で買いに行くという選択肢のどちらかなのです。
 まぁ、昨日服買いにいってうろうろしてたからなんとなく分かるんだけど、もうコートとかって時期過ぎてるよね。なんかもう春めいてるんだよね、商品が。
 さぁ、黒雨のダメなセンスでファッションコーディネイトだー。
 
 さて、本日発足したばかりの本格準備委員会なのですが、準備のために洗濯してて、これはもう皆さんに紹介しなけりゃならねぇだろ、と大変頼りにしていた奴をご紹介。
 
 乾燥機さんです。
 
 もうね、こいつスゲェよ。拍手喝采だよ。
 だって、渇くし。
 洗濯物渇いちゃうんだよ。すげぇよ。感動して泣き寝入りそうだよ。
 ちなみに、どうでもいいことですが、黒雨の家はとことん通気性に欠けて湿気がたまらざるを得ない構造をしているのです。

 〜| |________
 〜| ||●●●●●●●|
 溝| |窓○○●●●●●|
 川| ||○○●●●●干|
 〜| | ̄ ̄入口 ̄ ̄ ̄ ̄

 まぁ、適当に書くならこんな感じなのですよ。ちなみに、上の略図で「●」ってのは空気がよどんでいる所。「干」が黒雨の洗濯物を干すスペースなんですよ。
 なんで窓の在る側に干さないかってのは、目の前のどぶ川が臭いのです。部屋干しした臭さよりも臭くなるサプライズ川。それに、うちの前で呆けた徘徊婆さんが、午前2時頃になるとたまにトイレと勘違いしてよくお花を摘んじゃうのですよ。
 出来る限り窓を開けたくない。
 
 さぁ、そうなると。渇かないのだよ。渇かないのだよ。
 そこで秘密兵器「乾燥機くん」なんぢゃよ。
 すげぇ。渇くし。ぐるんぐるん回してほかほかに乾燥するんだよ。神がかってる。こいつのおかげで、黒雨の洗濯はすばやく終わっちゃったぜ!