卒論進行 1126 あるいは 赤く染まった絶望
季節はどんどん進みゆき、気がつけば今日。
卒業論文。
下書きが帰ってきて、先生とサシで話し合った教員ロビーはどこか薄暗くて。
下書きが帰ってきて、ぱらぱらとめくった自分の原稿はどこも真っ赤に染まってて。
全てに手直しというか表紙にすら赤入れがなされている時点で全ての終わりを実感しながらただ絶望に染まった赤い陽射しを浴びるのです。
そして何故か下級生の授業とスケジュールが一致してしまい、居心地の悪さをただただ痛感し続けるのです。
バイトが終わって、家に帰り着いてメールをみると。
メールが一通。
メールの文面には、来週に先生が卒論の下書きを返却するという内容で。
その後の文章には、自分はもう来なくていいんだよと仲間はずれにされていて。
自分だけ進行が遅いからって一週間先に渡したんだろうとゲスの勘ぐりって奴をしながらただ黙って明日から卒論をやろうと志すのです。
何故か落ち込んでいたバイト先の同僚に蹴りを食らわせて、何も言葉に出来ない自分をただただ痛感し続けるのです。